大塚怜【コスプレイヤーズアーカイブ】--ダイアリー--

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20130410 たちまちあふれる神秘の力の話

大塚怜
2013年04月11日 00:35

念動光線… ゴォォォッドォゥ、アルファァァァァァッ!! ラァァァァァイッ!!

突然ですが、今回は「勇者ライディーン」の話。
というか、ひびき洸の衣装の話です。
「ひびき洸」は「あきら」と読みます。

子供の時に再放送で見ていた記憶はありますが、
どちらかというとスパロボの登場メカといった印象。
私がこの衣装を作ったのは、
当時はアニソンダンパで、放送中だった
「超者ライディーン」の主題歌が、必ずかかっていたからですね。
「勇者ライディーン」の放送は1975年、
「超者ライディーン」の放送は1996年。
ダンパと何の関係があるのかという話ですが、
つまり、曲のかかってる間にひびき洸に着替えて待機し、
２番が終わった所でステージの前に出て行き、
「念動光線…ゴォォォッドォゥ、アルファァァァァァッ！！ラァァァァァイッ！！」
と叫ぶ訳です。
リアルタイム放送であれスパロボであれ、
「勇者ライディーン」を知っている人は喝采するわけですが、
「超者ライディーン」しか見てない若者にはなんだかわからない、
なんだあのタイツは、という訳です。
昔からこういう、外連を目的に作るのが好きだったのです。
最初にやったこの時に、「じじいと言えばこの方」と
当時我々の界隈で一目置かれていた女性が驚き喜んで下さったので
自分は満足し、ダンパで着ることはありませんでした。
他にこれを着られる貴重な機会は、
当時、ある程度定期的に開催されていた
「スパロボオンリー同人誌即売会」でした。

これら即売会は、浜松町近辺でやるのが一般的でしたが、
ある年は、所沢だったか川越だったか、
そこまでいかないもっと手前だったか、
とにかく東京の、けっこう西の方でやったんですね。
私は当時社会人になったばかりで、ひばりが丘と東久留米の間に住んでおりました。
で、そのイベントで、確か最初にひびき洸を着て、
しかし分かって下さる人もいないので、
シャッターを頼んで何枚か自分の写真を撮った後、
さっさと別の衣装（おそらくダンクーガかリュウセイ・ダテ）
に着替えようとしました。

しばらくすると、突然男子更衣室に慌しく女性が入って来ました。
私は今でもその方の顔、つまり興奮して目を見開いた様子と、
当時の…いやおそらくは今の自分よりも年齢を重ねた様子を、
思い出すことができます。
そしてその方は、「ライディーンのアキラがいたの？」とかそういう意味のことを
口走っておられました。
幸い、男子の冷たい視線を浴びてすぐに出て行かれましたし、
私は既にひびき洸の衣装を脱いだあとで、その方に特定はされなかったのですが、
もう一度それを着て出ようという気にも、「自分がさっきまで着てました」などと
名乗り出る気にもまったくならず、
「こういうイベントでは、稀に『本物』に出くわすことがあるから怖い」と思いました。

この衣装をどうやって作ったのか、
なにぶん昔のことなんで思い出すのが難しいのですが、
資料は確か、まんだらけで買った、
ライディーンのプラモの箱の絵と、
「アニメック」か何かの、ザマンダーキングの記事だと思います。
前面しかなくて、背面は自分でビデオを見ながら描いたかも。
見つかる訳が無ぇー、と思って探したらすぐに発見してしまいました。

しかしひどい字ですね、授業中に居眠りしながら書いたみたいに、ほとんど読めません。
日付は1996年10月21日となってます。
絵心がない私が描いたにしてはプロポーションが正しいのは、
「ガンダムW」のゼクスの設定資料から、輪郭だけトレースしてテンプレとし、
何枚かコピーをとって、いろんな資料を見て絵を描いて色鉛筆で彩色しているからです。
パソコンそしてネットがない時代の涙ぐましい努力。
しかし私も、よくこんなものを20年近くも保存していたな。

この衣装の最大の難点は襟でして、胸という斜面に襟がつくのですが、
この襟のつくカーブ自体が、襟が外に開くためにまた別の方向にカーブしており、
つまり3次元なので、平面作図では非常に難しいということと、
全体的にストレッチ生地で作るのに、
襟だけは、立たせるが為に、芯を貼った生地で作る必要があるといことです。
構造としては、下は赤いスパッツで、
上半身はロングTシャツの形状、下のブルマとは仮につながっていなくても、
ベルトでつなぎ目を隠すことができます。
当時、つなげたか別々だったかは思い出せません。
この頃はまだ、ブーツカバーを作ることができなかったので、
これは黒い靴下ですね。
靴の上に靴下を被せてから穿いてるんじゃないかな。
実際には、
シンプルながらオリジナリティーがあって
かっこいいヘルメットをかぶっているのですが、
望むべくもありませんでした。

このような衣装を、「どうすれば製作できますか」という質問に対し、
仮に、私が説明の文章を書いて、それで理解して作れるような方であれば、
既に自力で完成していることでしょう。
衣装製作のアドバイスというのはそういう類のもので、
何から始めていいか分からないレベルの人の抽象的な質問に対しては、
こちらも具体的な返答ができかねます。
本当にどうしても自分でやりたいのであれば、万難を排して自力で頑張ってください、というのが、
「どうすればできますか」という質問の正直な答えです。
私もセーラームーンの衣装を作ろうと、ひびき洸に取り組む前から頑張ってはいますが
なかなかうまく行きません。
しかし、100着目の試作をするころには、相当見られるものになるのではないかと考えています。
本当に服飾に興味がおありなら、専門学校に入学するのが、実は一番確実です。
ご検討下さい。

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1: 恭平 2013年04月11日 13:03
	恭平です。大塚様、この度は当時の貴重な情報と、写真画像、本当にありがとうございました。なんとか、頑張ってみますので。色々とすいませんでした。

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