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Re:禁煙ではなく休煙,という
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ネコ=バタートースト (7/1 21:38)
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【おそ松さん】オチてますか,ソレ.【第二期17話感想】②
ネコ=バタートースト
2018年02月06日 04:04
#旅館
 本編設定を離れたエピソード.それは「キャラクター」や「設定」の後ろ盾が無い事を意味し,芝居と脚本,演出が試される真剣勝負だ.
 本話は一部ギャグ調の演出もあるが,基本的にはしっとりとした雰囲気の中進む物語である.
 素人が二次創作を行う時,「さん」であれば何とかして6つ子全員に登場機会を与えないといけない,という観念に囚われがちであるが,本話は必要最小限の登場人物に留め,一松と十四松をきっぱり切り捨てている(その布石として「戒め!」での活躍があるのだろう).
 プロ作品なら当たり前の事かも知れないが,こうした態度からもスタッフが本話を真剣に作り込んだ事が垣間見える.ただ残念ながら本話の脚本は凡庸というか,これといった評価点が無い.それでも駄作と切り捨てられないのは,メインキャスト4人の演技の為す所が大きい.シナリオではなく,芝居に引き込まれるのである.
 「さん」の背景を忘れ,1つの独立した作品として本話を楽しみたい.

・カラ彦
 カラ彦の年齢設定は演じる中村氏より明らかに上であるが,ダンディズム香る初老男性を演じ切っている.
 本話は中村氏の台詞から始まる為,氏の演技が視聴者の物語に対する態度を決めると言っても過言では無い.氏の落ち着いた演技が,本話のしっとりとした雰囲気へ導いてくれる.

・トド美
 冗談抜きで真剣に,6つ子声優から女形の演技に秀でた役者を選ぶとすれば,福山氏と入野氏が2大筆頭となるだろう.本話での入野氏の演技は至芸である.色香の漂うオトナの女性を見事に演じている.男性が女声をアテるという,ともすれば笑いになってしまう状況に於いて,入野氏の演技は物語の世界を全く壊していない.
 比較的シリアスな話の中でこういう事を書くのは興醒めだが事実なので言わせて貰いたい.エロいっすごちそうさまでした.

・チョロ江
 入野氏に比べて女性っぽいかと言われればいつもの神谷氏だが,「チョロ松と一松(3話)」でも見せた「影のある凄み」を感じさせる演技が凄まじい.

・おそま
 1人だけ浮いた様な軽い演技が,後半の展開に鋭く効いてくる.

・食事直後のシーン
 構図と色彩だけで場の空気が変わった事を瞬時に悟らせるこのカットは出色の出来である.此処から急転直下で恐怖に引き摺り込む怒涛の展開が本話のハイライトだろう.良く出来ているだけに,ギャグ的な演出は要らなかったのではないかと思えるのが心残りである.

・オチ
 何ともぼんやりしていて,歯切れが悪いと言う事も出来る.他方,敢えて多くを語らない事で余韻を残し,考察の伸びしろを作ったと考える事も出来る.
 純粋に娯楽を求める視聴者と,深読みの好きな視聴者で評価の分かれる所だろう.


#デリバリーコント
 UMA探検隊であれだけの尺を取ったのにまだ余っている事に驚愕する.余り印象には残らないがそれなりに密度の濃い回だという事だろう.
 カラ松初のデリバリーコントである.いつぞやはまさに始まるといった所で奈落に落とされてしまった為,ファン感涙の瞬間だろう.
 これまでのデリバリーコントはツッコミ不在の垂れ流しばかりだったが,今回はカラ松がキレの良いツッコミをするという非常にメリハリのある,且つ貴重な内容となっている.前期17話を鑑みても,カラ松と十四松は意外にも親和性の高いコンビかも知れない.最初{チビ太とおでん(前期9話)}では全く才能の無かったカラ松が,よりにもよってトリックスター筆頭の十四松に完璧なツッコミを掛けているという成長ぶりには感慨深いものがある.


#次回「イヤミはひとり風の中」
 知る人ぞ知るこのエピソードが遂に「さん」でリメイクされる.
 名エピソードのリメイクは勇気の要る挑戦だが,どの様に調理されるのか実に実に,実に楽しみである.
 「さん」のシリアス(感動)回には幾らかの段階があり,「シリアス(手紙等)」,「ギャグ寄りのシリアス(十四松の恋,エスパーニャンコ等)」,「シリアス寄りのギャグ(十四松とイルカ,栄太郎親子等)」辺りに分類されると考えているが,果たして次週はどのテイストだろうか.
 個人的には,第二期に入ってからまともなシリアス回が未だ存在しない為,真剣に泣かせに来て欲しい所である.期待大.備えましょう.

TVアニメ「おそ松さん」公式サイト :http://osomatsusan.com/